【くもったレンズでも】Nikon zoom 43-86mmF3.5【軽量化されたニコン銘玉】

発売されたの昭和38年。日本で初めての実用的な軽量化された標準ズームレンズとして発売され、低価格を目指したレンズです。海外でもズームレンズは発売されたのですが、確かに性能は35mmF2.8と軽くいレンズだったのです。しかし当時の性能から高性能すぎるため価格も高い、レンズはずっしりと重たいものとなってしまい、とても使いづらいレンズになってしまいました。そこでニコンは性能を落としつつも軽量かつ使いやすいレンズを生み出した。それが43-86mmF3.5というレンズです。

7群9枚で構成されたレンズで、レンズ枚数をできる限り少なくすることでレンズコストを下げることを実現し、低価格を実現しました。このレンズは良く売れたレンズでもあり、昭和52年の新しいモデルチェンジされても生産され続けたレンズです。

他のレンズと性能は劣るものの、低価格でズームレンズを実現し、大衆化されたレンズとして評価されるべきところはあり、使いこなせればオールドレンズの描写を得ることができる、今でも愛され続ける名レンズの1本とされています。

Nikon zoom 86mmF4.5 作例写真

レンズ自体の状態はあまりにも悪く、素人目線で分かるほどでクモリやカビが明らかに目立ちます。ただそんな状態のレンズでもしっかりと写すことができましたが、今後使うことがあるかといえば多分無いと思います。僕自身が今整理を行っていて、できる限り不要なものを減らしたいと考えいるからです。

たくさんのカメラを売り、今残っているカメラで使っているカメラは2台のみです。残りに関してはジャンクカメラで売っても価値がつくものではなく、ゴミに分類されるものでしょう。今後買い足すつもりはあっても、買うための予算を用意することはできません。色々なカメラを買って触り、満足があるボディとレンズが残っている状態で、まずは生活費の返済などが優先されるべき事項だと思っています。

そのためにブログを書いているということもあるので、実家である長崎県佐世保市に戻ってきた時点で、返済するというのは戻ってきた一つのテーマでもあります。ただ写真というテーマは続けたいので、今後どうしたものかと考え中なんですけど。

43-86mmF3.5と明るいレンズというわけではありませんし、全体的に評価されるレンズではありません。正直触ってみて、購入しても中相場で2000円が限度といったところで、それ以上の価値をつけることは難しいと判断しました。性能は1歩劣るというのが評価で、ただ低価格で楽しめる軽量レンズとしての評価は高いので初心者向けレンズとして購入されるのがベストです。

見て頂いて分かるように、悪いレンズではありません。ただいいレンズもなく、普遍的なレンズ。標準といえるレンズなので、そのあたりは理解されて普通に使ってみると良いでしょう。カビやクモリがあるので逆光に弱さを感じましたが、独特の雰囲気を楽しむことができるレンズでもあります。

色々なレンズを使おう。

色々なレンズを使ってみて明るいから良いレンズと考えず、納得がいく写真作品を創作すると考えた1本を探されるのが一番です。例えばですが商業写真などはっきりとした写りを求めるなら現行ボディと現行レンズの新しい機種の組み合わせが良いに決まっています。型落ちしても良いでしょうけど、古いレンズやカメラともなれば、それは万人受けする写真ではなく、好みが合うユーザーがお客様になってしまいます。そうなれば芸術品と一緒にある程度の評価を受けなければ商品にならないことを示します。

特に芸術センスを磨かないまま撮った写真は、やはり評価されづらいのが現状です。芸術センスも撮影していれば付くもので、ただ求められるのは「基本的な芸術センスではなく、応用があるセンス」ということを理解したうえで写真と向き合うことになります。古いレンズで写真と向き合っていては商売になりません。生活をしていくのであれば新しいレンズを購入することをオススメします。

43-86mmF3.5の難アリ品のレンズでもこれぐらいは撮れるというのはひとつの基準になったかと思います。安いレンズでこれだけ撮ることができるとしたら、何を撮るべきか何を得るべきか見えてくるところです。気づいていない小さなスパイスに気づくと色鮮やかになるように感性が成長していきます。こいつ何を言っているんだ?何寝ぼけたこと言ってるんだと思うかもしれませんが、芸術センス。いわば感性の部分は今まで生きてきて教えてもらったこと、学んだこと、考えたこと、実践したこと、色々な集大成として感性が存在する。写真作品が上手く行かない人は感性を磨いていない人が多いです。美術館や博物館、色々な骨董品を見せてもらいましたか?評価されるほとんどの人が、生まれてどこかで芸術に触れる機会を多く得ている人が多いように思います。大学という形で触れることもあるでしょうけど、身近なところから一つの趣味として得るというのは続けなければいけないようです。

低価格で実現できたレンズなのでたくさんの方が触れたレンズ。つまり日本の成長期に新しい感性を与えたレンズの1本と考えておくべきなのです。だからこそ日本は成長できたのかもしれません。変化を与えてくれるのは最終的には人の感性なのかもしれない。

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